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地獄について:スピリチュアリズムとキリスト教

yukiospirit
2016-05-04 11:47:54
投稿訂正


「こうしたら地獄に落ちる」との考えは、脅迫であり、また地獄は
、永遠の苦しみ、そして地獄に落ちた人とそうでない人との回復不
可能な分断を意味します。このような脅しは、伝統的には様々な宗
教で用いられてきました。

それに対して、スピリチュアリズムの多くは、地獄を説きません。スピリチュ
アリズムは、人間の魂はもともと完全であり、その表現として、輪廻を
しながら、進化向上していくと説きます。脅迫は不要であって、愛
や思いやりをはぐくむことが、進化向上に含まれると考えられます。

近年、キリスト教も、だんだんこのような路線、つまり地獄による脅迫を
排除する方向、に沿ってきたようです。

オリゲネスのような、万人救済説を説いた教父を除いて、キリスト教
は伝統的に地獄や煉獄を強調してきました。宗教改革では、カト
リックへの批判の先鋭化として、さらに地獄を使った非難が強くなって
いき、カルバン派は、地獄行きかどうかは、人が生まれる前から決ま
っているとし、さらに恐怖をあおる考えに傾いてきます。

筆者は、地獄を使った教えの方向転換のひとつは、20世紀最大の
神学者であるカール・バルトが与えたと考えています。確かにバルト
は、神に「選ばれた者」と「捨てられた者」を対比します。し
かし、「捨てられた」状況を限定するバルトの議論が数多く見られるの
です。「捨てられた」状況は、あくまで「救い」が認識されるため
のものと述べられたり、さらに、救い主であるイエスこそ捨てられた者
の代表である、「捨てられた者」への恵みは続いていくと語ります
。これは、「選ばれた者」と「捨てられた者」の区別は、イエ
スの救いの手の平に乗っかったものだと、主張するようなものです(
仏様の手のひら上の話のようなもの)。従って、「選ばれた者」
と「捨てられた者」の区別は認識されるけれども、永遠の苦しみを意
味する地獄はほぼ空洞化されていると考えられます。

カトリック教会のほうも、1960年代に出された.第二公会議で、
ほぼ同じような主張がなされています:「実際、キリストはすべての
人のために死なれたのであり、人間の究極的召命は実際にはただ
一つ、すなわち神的なものであるから、聖霊は神のみが知りたもう方
法によって、すべての人の復活秘儀にあずかる可能性を提供されること
をわれわれは信じなければならない。」

もちろん、スピリチュアリズムでは人の罪を背負うことは強調はされませ
んが、地獄という脅しを、積極的に否定してきたことは、先駆的
であったと言えます。


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